茶道(さどう、ちゃどう)とは、
一定の作法によって、お茶を点て、それを飲むものと思われがちですが、それだけではありません。
庭や茶室、うつわなどの工芸品、菓子や懐石料理などに至る、詩的な総合的芸術です。
亭主は、おもてなしする客にあわせて、まず季節や趣向を考えます。次にお茶・料理・道具を選び、床にかける掛物、飾る茶花、それぞれの取合わせや調和を考えます。もちろん室内や庭の掃除は、塵ひとつにも気を配ります。
客はその思い・趣向を感じ、楽しみ、感謝をします。
「茶を点ててもてなす亭主」 と 「茶を味わう客」 との、対話や立ち居・振る舞いまで、そのすべてふくめて「茶道」といっております。
千利休 江岑宗左 を祖とするのが、表千家です。
表千家点前(てまえ)の特色は、一口にいえば、
自然の美しさを持ち、むだな動作を省いて、よどみなく流れるように、
ちょうど、水が山の上から流れて、海へ注ぐように
人の目に付くことを好まず、すらすらと、いつの間にか済んで、
あとに何も残さない のが、 よいとされています。
裏千家に比べ、おとなしいといわれるのも、だからかもしれません。
ひと時の安らぎ、じっくりと時間を感じようという方は、ぜひ当庵で、茶道に触れてみてください。 |